※本記事の記述の仕方は【4e】タルい戦闘を回避せよ!を参考にさせていただきました。(2014/5/13 12:30追記)
ログ・ホライズンTRPGが発売されてから結構な回数、ルールブック掲載シナリオ「〈小牙竜鬼〉の潜む森」を遊んできた。TwitterやSNSでの意見を見てもわりと多くの人が「〈小牙竜鬼〉の潜む森」は結構な頻度で多くの戦闘不能者を出すと感じているように見受けられる。
確かに実際に結構な回数ルールブック掲載シナリオ「〈小牙竜鬼〉の潜む森」をプレイ1してみると、ダイス目が特に悪いなどなく、回復職や魔法攻撃職といった後衛に戦闘不能者が出る場合があった。
では、なぜ後衛職に戦闘不能者が出てしまうのだろうか?その原因として、自分は
- 敵の攻撃力が高い
ヘイトダメージがなくても[モブ]の攻撃2発で後衛は基本的に戦闘不能状態になってしまう - ログ・ホライズンTRPGの戦闘に慣れていない
自分がログ・ホライズンTRPGの戦闘に慣れておらず、戦術的に後衛が戦闘不能状態になるやり方で戦っている。
のどれか、あるいはこの2つの複合的な結果だろうと考えていた。
しかし、奇妙なことに他TRPGの経験が長いプレイヤーと遊んだ時はしばしば後衛に戦闘不能者が出るのに対して、ログ・ホライズンTRPGから始めた人と遊んだ時は後衛に戦闘不能者が出る頻度が低いのである。
この現象に対してはどどんとふのログや動きを見ながら調査した結果2、キャラクター運用に問題があるという確信に至った。
動くべきか、動かざる(=待機する)べきか?
ルールブック掲載シナリオ「〈小牙竜鬼〉の潜む森」のシチュエーションをそのまま持ってくるのはあれなので、似たシチュエーションを持って来た。この場合について考えてみよう。
キミたち4人(戦士職、回復職、武器攻撃職、魔法攻撃職)は遮蔽物の何もない広い草原でモンスターと遭遇した。敵は今にもキミたちの方に向かってまさに突撃をかけようとしている。
こんな時、どのように戦うべきなのか?但し、《エネミー識別》は失敗しており、敵の特技は分からないものとする。範囲攻撃の可能性を考慮して、2つのSqに分散してキャラクターは配置されている。
ログ・ホライズンの原作(小説、アニメ)やルールブックを見ていれば、如何に戦士職になるべく(ただし、戦闘不能にならない範囲で)攻撃を集中しなければならないかは分かるだろう。
戦士職が守護戦士の場合
もし、戦士職が守護戦士であるならば、《バトルマスター》の効果で戦闘開始時点でヘイトが+1され、他のキャラクターがセットアップに何かヘイトのあがる行動をしなければ、ヘイトトップとなる。モンスターの方が早く行動し、《ダッシュ》した後に射程が1Sq以上の攻撃手段を持っていたとしても、基本的にはヘイトトップであるキミを狙うはずだ。そのため、後衛である回復職や魔法攻撃職が集中攻撃されることは少ないだろう。
戦士職が武士の場合
もし、戦士職が武士であるならば、守護戦士と異なり、自動的にヘイトトップになることはない。
ただし、自動取得特技である《武士の挑戦》をセットアップに使うことで、ヘイトが+1され、他のキャラクターがセットアップに何かヘイトのあがる行動をしなければ、ヘイトトップとなる。モンスターの方が早く行動し、《ダッシュ》した後に射程が1Sq以上の攻撃手段を持っていたとしても、基本的にはヘイトトップであるキミを狙うはずだ。そのため、後衛である回復職や魔法攻撃職が集中攻撃されることは少ないだろう。
また、1R目に関して言えば、《常在戦場》の効果で【行動力】も+5されるので、モンスターより先に行動する可能性も高いだろう。
戦士職が武闘家の場合
もし、戦士職が武闘家であるならば、守護戦士と異なり、自動的にヘイトトップになることはない。また、自動取得特技にも《武士の挑戦》のようなセットアップに使うことでヘイトを増加させる特技もない。そのため、ヘイトトップになるためには以下のいずれかを行う必要がある。
- 《モンキーステップ》のようなセットアップに使うことでヘイトを増加させる特技を取得して使用する
- 【行動力】を高めて、モンスターよりも先に行動して、ヘイトをあげる特技を使用する
1.は武士の場合と同様にモンスターの方が早く行動し、《ダッシュ》した後に射程が1Sq以上の攻撃手段を持っていたとしても、基本的にはヘイトトップであるキミを狙うはずだ。そのため、後衛である回復職や魔法攻撃職が集中攻撃されることは少ないだろう。
2.は【行動力】を高めるだけだと通常はムーブとマイナーを消費しても4Sqしか移動できず、[格闘]武器は射程が至近のため届かないが、空撃ち3でも良い。空撃ちが嫌であれば、ムーブとマイナーを使って4Sq移動した後に因果力を投入した《ワイバーンキック》や[投擲]武器を持った《ターニングスワロー》なら初期位置から6Sqまでは攻撃が届く。それらによって、ヘイトを増加させれば、モンスターが次に行動した時、基本的にはヘイトトップであるキミを狙うはずだ。そのため、後衛である回復職や魔法攻撃職が集中攻撃されることは少ないだろう。
つまり?
自分が遊んだ際に後衛に戦闘不能者が出る場合に共通している事項は
- 戦士職が武闘家
- 《モンキーステップ》のようなセットアップに使うことでヘイトを増加させる特技を取得していない
- 【行動力】を高めて、モンスターよりも先に行動して、ヘイトをあげる特技を使用しないまたは待機する
だった。もちろん、時々ヘイトトップの武闘家(3d6+2)を殴るよりもヘイトアンダーの後衛(2d6+3ないし2d6+4)を殴る方が確率論から言って、正しい!と言って後衛を殴って来るGMは存在した。
ただ、そういうGMは少数で、ヘイトトップを狙う、全員ヘイトが同じなら一番弱いキャラを狙うという基本に忠実なGMであっても、上の3つに該当すると後衛が戦闘不能になるのである。
しかし、奇妙なことに他TRPGの経験が長いプレイヤーと遊んだ時はしばしば後衛に戦闘不能者が出るのに対して、ログ・ホライズンTRPGから始めた人と遊んだ時は後衛に戦闘不能者が出る頻度が低いのである。
これもただ単純に
- 他TRPGの経験が長いプレイヤーはクイックスタートからキャラクターを選ばない傾向が強い
- ログ・ホライズンTRPGから始めた人はクイックスタートから選択するが、ルールブック記載のクイックスタートの中には武闘家のクイックスタートはいない
ので、他TRPGの経験が長いプレイヤーの方がログ・ホライズンTRPGから始めた人より武闘家を選択する確率が高いためである。
ちなみに、ログ・ホライズンTRPG用記入済みキャラクターシートのPDF配布 | 橙乃ままれ OFFICIAL WEBSITEで公開されている武闘家のクイックスタートの凛然たる闘士は《モンキーステップ》を取得しており、セットアップにヘイトを増加させ、ヘイトトップになれるようになっている。
というわけで、「なんか戦闘不能になるデッドリーなゲームだ!」と感じている皆様ももう一回遊んでみませんか?ヘイトルールの基本さえ押さえればかなりの割合で回避できると思いますよ?
それでは、Enjoy Playing!
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