セッションが終わった後にマスターや他の参加者に感想を求められることがあります。その時、楽しくなかったのに“楽しかったです!”とか面白くなかったのに“面白かったです!”と言ったことがあるのでしたら、今度からそういうことを言うのは止めましょう。
何故かというと、それ(=嘘を吐く)はあなたにとっても、相手にとってもデメリットの方が大きいことだからです。
あなたにとって
その場の雰囲気や気まずさから楽しくなかったのに“楽しかったです!”とか面白くなかったのに“面白かったです!”と言ったとしましょう。波風がその場では立たないというメリットはありますが、あなたは“楽しくなかった/面白くなかった”のに相手に“楽しかった/面白かった”と伝えてしまったので、次回もその人と一緒に遊んだ際に“楽しくない/面白くない”セッションになる可能性を大きく残してしまいました。
相手にとって
あなたから“楽しかったです!/面白かったです!”と言われるので、相手は非常に嬉しく思うでしょう。これだけ見るとメリットがありますが、実は相手はあなたを“楽しくなかった/面白くなかった”と思わせてしまったのに、それを知る機会は永遠に得られません。そして、改善した方が良い点に気付くことができず、あなたやあなた以外に“楽しくない/面白くない”セッションになる可能性を大きく残してしまいました。
このように、双方にとってデメリットの方が大きいということが分かると思います。
これと似た様な問題があります。それは以下のものです。
嫁のご飯 - Google 検索
嫁のご飯 で検索すると、まずいを Google は補完してくれるようです…。惚れた弱みなのか、ご飯が美味しくない、または改善して欲しい点をうまく伝えられないのでしょう。
ただ、これらの状況の時に“楽しくなかったです!”とか“面白くなかったです!”とか“ご飯美味しくないです!”と言いましょうという話ではありません。
タイトルにもある通り、“適切な”フィードバックをしましょうという話です。
“楽しくなかった/面白くなかった/美味しくなかった”時に、否定(“楽しくなかった/面白くなかった/美味しくなかった”)の言葉として伝えるのではなく、どういう風に変えて欲しいのかを伝えるのです。例えば、純粋な戦士のキャラクターで参加したのにザコの攻撃一撃で死んでしまったとしましょう。純粋な戦士のキャラクターがボスの攻撃一撃で瀕死になるならともかく、ザコの攻撃一撃で死んでしまうのは楽しくないと思ったのであれば、“楽しくなかった”と言うのではなく、“ザコの攻撃なら何回か耐えられるのが良いと思った”と伝えるといった具合です。
ただここで注意点があります。例えば、あなたがやったことに対して、あれもこれもそれも今度からこうして欲しいと言われれば否定の言葉で言われていなくても、自分のやったことを否定されているように感じてしまうと思います。つまり、否定の言葉を使わなかったとしても改善して欲しい点ばかり伝えていると相手は否定されたと感じてしまうということです。
この時に大事なことは良かった点は良かったと伝えることです。“楽しくなかった/面白くなかった/美味しくなかった”時でも何か優れているまたは評価してあげられる点があるならそこは褒めましょう。例えば、純粋な戦士のキャラクターを一撃で殺したザコはルール上、問題のあることはしておらず、所謂コンボやレベルや評価(脅威度)の割に強いモンスターになるように構築されていたのかもしれません。そんな時は“この組み合わせでこんな強いモンスターが作れるなんて知らなかった、すごいね”と伝えるといった具合です。
褒めるべきところは褒め、改善して欲しいところは“適切”に伝えるようにしましょう。そうすれば、お互いに嫌な想いをすることなく、より良い関係になれるでしょう。