2013年5月4日土曜日

TRPG ドラゴンアームズ改 バハムートライジングざっくりレビュー

ってわけで、『ドラゴンアームズ』の版上げである『ドラゴンアームズ改』を購入したので、ざっくりレビューです。

『ドラゴンアームズ』の世界観は

  • 人類絶体絶命
  • 謎の圧倒的な敵

と、最近アニメ化された進撃の巨人をぱくったモチーフにしたものと思う方もおられるようですね。
ところがぎっちょん、そうではなく、これはガンパレードマーチ(突然やってきた異形の敵に人類は滅亡寸前)やマクロス(未知の文明が作った内部が街になっている巨大飛行船に乗り込み、異星人と戦う)をベースにしたものなんですね!さらに「参考資料」欄にでかでかとガンパレードマーチ、マクロスの名前を出していたものです。

今版は前作から少し後の設定になっていて、戦闘の末巨竜艦バハムートは墜落してしまったものの、人類は諦めず、反撃の狼煙を上げるというものです。

システム面

  • AP制の戦闘カウントがなくなり、これの影響で防御特化が強いということはなくなりました。他のSRSゲームやSWなどと同様に2d6+固定値になっています。
  • 撃墜されてもリスポーンという『機動戦士ガンダム vs.シリーズ』のようなものもあります。
  • ヘクスMAPが以前よりも広くなり1、ウォー・シミュレーションゲームで良く使われるZone of Control、所謂ZOCの概念のある戦闘になっています。

気になる点

地上から空中、空中から地上への白兵攻撃ができない

他のFEARゲームと違って、飛行状態が攻撃の上で意味のあるものになっています。
移動値を1へクス分消費すればどんな機体でも移動中は飛行状態になれるので、この辺は違和感を覚えました。地上から空中はまだ分かるとして、空中から地上攻撃不可は…。

数値のエラッタ、日本語の誤記が多過ぎる

数値のエラッタや日本語の誤記が非常に多いです。ブラッシュアップしていったというよりはやっつけ仕事で間に合わせた感が強いです。

ZOCとエンゲージのシステムが合ってないように感じる

ZOCとは以下のようなものです。

ZOCの概念

ZOCとは0303に自機がいる場合、周囲6ヘクス(0202、0203、0302、0304、0402、0403)内で敵ユニットが行動をする場合に何らかのデメリットを受けるようにされているものです、通常は移動が終了させられます。

これに加えて、『ドラゴンアームズ改』は他のFEARゲームと同様にエンゲージも採用しています。これらを組み合わせるとどうなるかというと、1ヘクス動いた時点でZOCに引っかかるので、“一度エンゲージされたらどれだけ移動力があっても逃げ切ることができない”ということです。

ただ、よく映画で戦闘機(もしくは飛行物体)同士の戦闘を見ると、一度エンゲージ(ドッグファイト、空中戦闘機動)状態になったら、離れないので、これはこれでアリなのかな?とも思ったりします。

混乱を助長する用語

FEARゲームでは一般的な用語でもある、セットアップ、クリンナップ、行動値を同じものなのになぜか準備プロセス、終了プロセス、反応値と言い換えています。
逆に、エンゲージの意味が他のFEARゲームと異なるものなのになぜか同じ言葉をあてています。

表現の幅が広がったスキル制

騎甲技という所謂スキルの取得がクラス依存ではなく、戦闘技能依存になっています。その結果、同じクラスでもそのクラスのコンセプトに特化したスキルを取得しても良いし、複数の戦闘技能から幅広く取得しても良いので、同じクラスでも異なるスタイルのキャラクターを作成することができるので、キャラクターの表現の幅が広がっています。

まとめ

欠点も多いですが、前作に比べれば格段に遊び易くなりました。マクロスやガンパレードマーチ、アーマードコアで自機をカスタマイズするのが好きといった人は買っても良いと思います。


  1. 前作が狭過ぎた…というだけの話なんですが…。 

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